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AED(Automated External Defibrillator)
2004年7月に厚生労働省が一般市民によるAEDの使用を認め、同時に消防機関などでもAEDの啓蒙活動を促進中です。AEDは各公共機関、交通機関、自治体をはじめ、ホテル、スポーツジム、ゴルフ場、またマンション、介護施設などAED導入が急速に進んでおります。
AEDによる救命
AEDとは、Automated External Defibrillatorの頭文字をとったもので、自動体外式除細動器といわれます。
除細動とは、心室細動(VF)や心室頻拍(VT)に対して、心臓に電気ショックを与えて心臓が本来持っているリズムに回復させることです。
AEDは、心電図自動解析装置を内蔵した医療機器で、患者の心電図を解析して電気ショックが必要かを判断し、どのような手順をとるべきか救助者に指示を与えます。
従来、AEDの使用は医師又は医師の指示を受けた看護師、救急救命士が実施していましたが、厚生労働省は2004年7月に「非医療従事者による自動体外式除細動器(AED)の使用のあり方検討会」報告書を受け、一般市民もAEDを使用できるものとしました。
救命の連鎖
AEDによる除細動は、心臓突然死のほとんどのケースで患者が蘇生するための唯一の手段です。また、これらの患者にとって心停止から除細動までに要する時間が救命の最大の決定要因であり、1分1秒でも早くAEDで除細動を行うことが重要です。 しかし、蘇生の成功率は心停止から除細動までに要する時間が1分ごとに7~10%低下します。また、119番通報から救急車が現場に到着するまでの約6分間に心肺蘇生など何もしなければ成功率は時間と共に低下していきます。
そのため、患者の救命率を上げるためには、
- 迅速な119番通報
- 心肺蘇生(CPR)※一次救命処置(BLS)として
- 除細動
- 二次救命処置(ACLS)の医療機関での治療
という4つの救命の連鎖がスムーズに行われる体制作りも重要です。
AEDによる救命処置の方法
1. 倒れている人を発見
まずは、意識の確認をしましょう。意識がなければ119番に通報し、AEDを用意します。
救命処置の方法を行いましょう。
2. A(Airway):気道確保
気道を確保し、呼吸を確認します。
3. B(Breathing):人工呼吸
通常の呼吸がない場合は、息を2回吹き込みます。
4. C(Circulation):心臓マッサージ
呼吸や咳、体の動きが確認できない場合は、心臓マッサージを30回行います。
5. D(Defibrillation):AEDによる除細動-1
反応がない場合、AEDの電源を入れ、電極パッドを胸に貼ります。
6. D(Defibrillation):AEDによる除細動-2
AEDによる自動診断で電気ショックが必要と判断されると、音声ガイダンスで通電ボタンを押す指示が出ます。
7. D(Defibrillation):AEDによる除細動-3
傷病者から離れ、通電ボタンを押します。
8. AEDによる自動診断
通電後の状態をAEDが自動診断します。
さらに電気ショックが必要な場合は音声ガイダンスによる指示があります。
Q&A
1. AEDはどんな人に使うべきでしょうか?
声を掛けても全く反応がなく、呼吸をしていない人に使用してください。
2. 濡れた場所では使用できるのでしょうか?
使用可能ですが、患者さんを水中から引きずりあげてください。患者さんの胸が濡れている場合は、タオル等で水をふき取った後、パッドを装着してください。
3. 金属面上での使用は可能でしょうか?
使用可能ですが、パッドを金属面に接触させないでください。
4. 植え込み式のペースメーカーもしくは除細動器(ICD)を使用している患者さんにAEDを使用できますか?
使用可能ですが、ベースメーカーもしくは、ICDの真上にはパッドを貼らないでください。また、ショック実施後は、必ずペースメーカー及びICDのチェックを行ってください。
5. 医療用パッチが貼られている場合は、使用可能でしょうか?
使用可能ですが、医療用パッチをはがし、薬剤をふき取ってからパッドを装着してください。